序論を読んで、
「なんだ、魔術なんてそんなモンか。
別に苦労して学ぶ程のモノじゃないな。」
と理解した人や
「そうか、魔術師になるにはそれだけで良いんだ。」
と胸落ちした人達は以下の文章を読む必要は無い。
是非とも真っ当な人生を送って欲しいものである。
(御精読ありがとうございました。)
上記以外の欲深い人達の多くはこう言うであろう。
「私(or僕or吾輩or俺様 etc.)は魔術を使う魔術師になりたいのだ!」
そんな人達の為に、
真っ当な人生を踏み外す
為の「初めの一歩」について以下に述べよう。
魔術が使える様になるにはどうしたら良いか?
勿論修行を積むのである。
ではどうやって修行したら良いのか?
これが分からない段階でいきなり自分の魔術の師匠を探し始める人がいるが、
大きな間違いである。
そもそも
日本の魔術関係者の人数
を考えれば、
他人に教える事の出来る人間などホンの僅かである事位、
ちょっと頭を働かせれば想像が付くだろう。
ジャッキー・チェンの映画じゃあるまいし、
このせわしない現代日本においてそうそう都合良く
暇と熱意と実力と指導力と誠意を持ち併せた師匠
が見つかると思う方がどうかしている。
まずは自分の足元を固めよう。
現代の魔術師の多くは仕事
(&家庭)
を持ち、忙しい毎日を送っている。
そして、私見だが、
魔術の実力のある人程仕事も魔術も精力的にこなす人が多い。
だからもしも将来貴方が師匠を持ったとしても、
師匠が貴方の指導に裂ける時間は僅かしかない。
従って、
最低限の社会的常識とコミュニケーションの能力は必須である。
それが無い人を相手にしている暇など彼達には無いのである。
また、
師匠無しで自分の魂の奥底の暗闇を覗きながら独りでこの道を歩んでいく事を決意している人も、
道を誤らない為には、
常人以上の常識と判断力そして行動力が必要になるのだ。
だから、
自分にそれらが欠けているという自覚のある人は、
仕事や勉強をしっかりと行い、
色々な本を読んだり他人と交流したりして自分を鍛えて欲しい。
その内、
魔術などどうでも良くなるかもしれない。
それはそれで幸せな事だ。
もうこんな駄文を読む必要も無いだろう。
(御精読ありがとうございました。)
以上を踏まえて、 まだ魔術を修行したいと思う人は、 いよいよ最初の一歩を踏み出そう。
まずは 色々な魔術の本を読んで自分で勉強する事を強くお勧めする。
何事にも事前リサーチは必要だ。
そして前にも述べた様に、魔術の良い師匠は少ない。
だから魔術の基礎となる知識や経験を積んでおく事は、
自分が師事する師匠や結社で学習する時の手助けになるばかりでなく、
それらを選ぶ時の判断材料にもなるのだ。
勿論独りでやる事に間違いは付き物だ。
多くの勘違いや誤りを重ねながら進んでいく事になるだろう。
だがそれは、何物にも代え難い自分だけの財産となるのだ。
そして自分自身の手で何かを学ぼうとする意欲の無い人間には大した事は学べないものである。
次章では筆者が独断と偏見で選んだお勧めの魔術入門書について述べよう。