幾つかの『形成の書』の版には 『二番目のセフィラ・ビナー』 『理解』から流出し、 天使、天界、人類、 動物や植物や鉱物の王国を通して質料(Hyle) や混沌へと段階を経て下降していく知のカバラ的分類の枠組みが添えられている。 カバリスト達は 「『32の智恵の小径』に到達する為にはこれらの門に入り更にそれをくぐり抜けねばならない」 そして 「モーゼですら49番目の門をくぐっただけで、 50番目の門をくぐった事は無かったのだ」 と述べている。 アタナシウス・キルヒャー『Oedipus Aegyptiacus』 の2巻319ページを見よ。
無形、空虚、無命。
深淵。
元素の源。
地(不毛の)。
水。
空気。
火。
性質の分化。
混合と組合わせ。
鉱物が分化。
植物の原型が現われる。
湿気の中で種が発芽する。
草と木々。
植物の生における結実。
動物の生の低次の形の起源。
昆虫と爬虫類が現われる。
魚類、水中の脊椎動物。
鳥類、空中の脊椎動物。
四足動物、地上の脊椎動物。
『人』の外観。
物質的な人間の肉体。
授けられし『人間の魂』。
アダムとイブの神秘。
『小宇宙』としての完全なる『人』。
外面的に働く5つの人間の顔のもたらす物。
5つの力が人間の魂にもたらす物。
アダム・カドモン、『天なる人』。
天使的存在
神の似姿の中の『人』
月
水星
金星
太陽
火星
木星
土星
天空
原初の渦動
至高天
イシム − 炎の息子
オファニム − 智天使
アラリム − 座天使
カシュマリム − 主天使
セラフィム − 力天使
マラキム − 能天使
エロヒム − 権天使
ベニ・エロヒム − 天使
ケルビム − 大天使
神。アイン・ソフ。 死すべき者の目が未だ見ぬ者にして、 『救世主』たるイエスただ一人がしる者。
原文は『the Second Sephira Binah』。 ビナーは3番目ではないだろうか? それともケテルを数えていないのか?
原文はギリシャ語の『Hyle』。 次の項目と同じく、 古代ギリシャ哲学や錬金術における『第一質料』の意味でしばしば使われる。
原文は『The first matter』。 前の項目と同じく 『第一質料』 (ラテン語のPrima Materia) の事であり、 万物の根元となる形無きもの事である。
原文はどちらも「Cherubim」。 なのに階級は違う。 ここに見られるラテン語名 (を元にした英語名) とヘブル語名の混乱が、 中世神学者達の混沌とした天使論を如実に表している、 と言えるかもしれない。
本文書の著作権はHocuspocus(cpyrght@hocuspocus.sakura.ne.jp) が保有するものである。
本文書を、
必要最小限のフォーマットの変更を除いて改変又は編集する事無く、
非営利目的に使用する場合、
この著作権についてのフッタを付けていれば、
自由に複製及び再配布する事を許可する。
(詳細についてはhttp://www.hocuspocus.sakura.ne.jp/cpyrght.htmlを参照の事。)
それ以外の場合は上記権利者に問い合わせる事。